~空手パブリックビューイング~
もうひとつ取り組みをご紹介すると、先日、サッカーの世界大会があったじゃないですか。
皆さん、パブリックビューイングとかに集まって盛り上がってましたよね。
そんなことができないかと思って、空手の全日本選手権があった時に、渋谷のセンター街にあるパブを貸し切りにして全日本選手権のパブリックビューイングをやったんです。
へえ!おもしろい!
テレビのニュース番組でも取り上げていただいたんですが空手の試合という伝統的なものを、サッカーとかでやってるパブリックビューイングのイベントにする、という一種のギャップを狙ったんですね。
で、何かおもしろくする仕掛けをしようということで、ドリンクメニューを空手の「形」の名前に変えてご提供したんです。
「チャタンヤラクーシャンクー!」って言うと生ビールが出てくるんですね(笑)
逆に生ビールが飲みたければ「チャタンヤラクーシャンクー!」って気合を入れてオーダーしないと飲めない(笑)
これが空手ファンの方にすごくウケて、「会場よりこのお店に行って見たい!」って(笑)
もともと「お酒を飲みながら空手を観る」っていう習慣がなかったんですね。だけどやってみたらすごく楽しいって。
空手の試合をお酒飲みながら見るなんてふつうは考えられないですよね!
怒られちゃいそう(笑)
空手って、武道ではあるんですけど、スポーツとして楽しむという体験が斬新だったんですね。
もちろん、解説者の方に来ていただいて解説してもらいつつ、お酒を飲みながらみんなで楽しむというイベントだったんです。
どんなものでも、興味さえ持ってもらえば、
あとは皆さん自分で調べて自分なりに楽しんでくれますよね。
興味を持ってもらわないと何も始まらないですからね。
「R18」に興味を持ってもらうためにはどうしたらいいんだろうってすごく考えさせられます。
あ、会長!
全日本空手道連盟会長 笹川堯氏 衆議院議員、国務大臣などを歴任
こんにちは!ようこそ当会館にお越しくださいました。ありがとうございます。
下に置いてあったバイク、あれ、おたくの?
はい、そうです! おじゃましております!
へえ!あなたが!
私も若い頃は大きいバイクに乗ってたんだよ。
大きいバイクは危ないって言うでしょ? 逆なんだよね。
大きいバイクは慎重に扱うから事故が少ないんだ。
そうそうそう! そうなんですよね!
熟年になって大きいバイクの後ろに奥さんを乗せて旅行する、とか
いいんじゃないかな。僕は大賛成だな。
ああ、素適ですね!!
バイクに乗ってゴルフに行くのもいいよね。
昔はよくやってたもんだよ。
かっこいい!
帰ろうかなと思って外に出たらでっかいバイクが置いてあって
ヘルメットもあったから、乗って帰っちゃおうかと思ったよ(笑)
政治家をやってましたが、今は当連盟の会長をやってまして
その孫がこちらの副会長です。
では、お帰りはお気をつけて。
雨の日と夜間はやっぱり気をつけないとね。
いやー、おもしろいお話聞けて良かったです!
バイクが大好きなんですよ。
今は免許証も返納しちゃったから乗らないけど
ほんとは乗りたいんだろうなあ。
ああいうちょっと型破りな方が会長なんで「革新」もやりやすいんですよ(笑)
「とりあえずやってみよう!」って。
昭和の「伝統と革新」を生き抜いてきた人ですね。
バイクでゴルフに行かれる方も多いんですよね。
ゴルフ場って山の中にあるので、
ワインディングロードをカーブを楽しみながら走るっていいんですよね。
会長は空手をやってらしたんですか?
いや、道着を着てるの見たの去年ですかね(笑)
3人のメダリストと記念写真を撮った時が初めてなんじゃないかな(笑)
私は入会当初、会長の通訳だったんですけど、国際大会の運営をやったりして、
国際担当の広報になって。
体重別選手権、団体形選手権っていう新しい大会を企画して立ち上げたり。
そうやって空手の見せ方を変えていこう、と思っていろんなチャレンジをしてるんです。
~革新にゴールはあるのか~
笹川さんが考える「革新」のゴールってどこなんですか?
空手に限らずいろんなことを「革新」していきたい方なんじゃないかなと、おじいさまを見て思ったんですが(笑)
どうなんだろうな(笑)
今、いろんな改革を進めて、それが当たり前の状態になったらひとつのゴールなのかな、とは思います。
自分がいなくても、変えられるところ、変えたほうがいいところは変えようと組織が動いていくようになるというか。
日本って、海外と比べると、伝統的なものを守ろうとする部分が強いというか濃いというか、イノベーションに対して億劫なところがありますよね。
そこを変えていきたいと思っている組織とかで、もしかしたらお役に立てるのかなと思っています。
まあ空手を変えられたら何でも変えられると思いますね(笑)
これだけトラディショナルなところはないと思うので。ただ変えることが目的ではないです。
伝統は重んじながら、時代に合わせていくこと。それが「伝統に革新を」ですね。